スピリチュアルから見る「腑に落ちる」瞬間の脳内メカニズム
「腑に落ちる」状態とは、
頭で「わかった」と思うだけでなく、心と身体全体で深く実感し、腑(はらわた)の奥にストンと落ちるような納得感が得られる状態です。
それまで抱えていた違和感、疑問、反論したい気持ちが、ぱっと消え去り、その内容が「自分にとっての真実」として、自然に受け入れられる瞬間を指し示しています。
「腑に落ちる」という瞬間は、目に見えない脳の高次領域では、準可塑性とも呼べるような、脳の回路が劇的に書き換わる直前の柔軟な状態、Ca²⁺濃度の上昇が一定時間維持される「アセンションが進むような状態が整っている」状態も示しています。
通常、神経伝達におけるカルシウムイオン(Ca²⁺)濃度の上昇は一瞬ですが、ここに書かれているような腑に落ちる状態の「強い納得感」や、ここでは説明を省きますが「アハ体験」が起きますと、Ca²⁺濃度の上昇が一定時間維持されます。
| 腑に落ちる感覚が起きる時の脳内メカニズム 前頭前野が対象に深く注意を向けると、海馬に蓄積された「過去の記憶」との照合が始まり、抱えていた矛盾や違和感が整理されていきます。 その過程で「使うべき回路」と「ノイズとなる情報」が自然に選別され、脳内の処理パターンが一つに収束するため、余計なエネルギー消費が減り、明確な納得感が生まれます。 さらに、断片的だった知識が新しい答えを中心に再配置され、意味ネットワークが再編成されます。(ここが腑に落ちる瞬間の核心です。) この統合の瞬間に報酬系からドーパミンが放出され、シナプス可塑性が高まり、その「腑に落ちた感覚」が脳内の回路として強固に刻まれます。 |
ただし、このような準臨界的な可塑状態を妨げてしまう、シナプスの可塑性を進めて行くことを拒否する状態の思考パターンがあります。
脳科学や心理学の視点から、脳を硬くしてしまう(可塑性を阻害する)代表的な思考は主に3つあります。
固定的思考
性格や能力を「変わらないものだ」と決めつけてしまう固定的な思考は、 脳に「変化の必要なし」というシグナルを与えてしまいます。 その結果、新しい神経回路を作るためのエネルギー放出が抑えられ、 成長や変容のプロセスが止まってしまいます。
反復的なネガティブ思考
同じ不安や後悔を何度も繰り返し考える状態です。
特定の「負の回路」が過剰に強化され、その結果、新しい「腑に落ちる」ための柔軟なネットワーク再編(準臨界状態)が起きる余地がなくなりやすくなります。
自己防衛機制による拒絶(抵抗)
「今の自分が否定される」という恐怖が強いと、新しい情報を「敵」として扱ってしまう思考です。対人関係では、対立的な意識から見やすくなってしまいます。
扁桃体が過剰に警戒しやすい状態になるため、前頭前野が冷静に情報を統合する働きが妨げられてしまいます。その結果、違和感を解消するプロセス(渋滞の解消)へ向かうことがなかなかできません。